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大貫 晃; 秋本 肇; 井口 正; 村尾 良夫
JAERI-Research 94-012, 59 Pages, 1994/08
PWR-LOCA時再冠水過程における炉心内熱水力挙動をこれまで1515型模擬燃料集合体を用いて調べてきた。これまでの知見の実炉解析への適用性を評価するためには、燃料集合体形状(1515型と1717型との違い)及び燃料棒構造(被覆管材質・ギャップの有無)の影響を明らかにする必要がある。本研究では、小型再冠水試験装置による試験結果の比較及び1515型に適用可能であるREFLA/TRACコードの解析結果を仲介として、上述の各パラメータが炉心内熱水力挙動に与える影響を検討した。その結果、いずれの効果についても基本的な熱水力挙動は1515型で得られたものと変わらず、1515型模擬燃料集合体で得られた知見は実炉の燃料熱特性の体系にも適用できることがわかった。
大貫 晃; 秋本 肇; 村尾 良夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 30(3), p.187 - 202, 1993/03
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)REFLAコード炉心熱水力モデルのPWR1717型燃料集合体への適用性を評価した。同モデルは従来1515型燃料集合体に対し開発されてきたものである。1515型と1717型燃料集合体とでは、(1)集合体形状及び(2)支持構造が異なる。(1)及び(2)の効果を実験的に調べると共に、そのデータを使い適用性を評価した。REFLAコードの膜沸騰熱伝達及びボイド率モデルは各モデルの誤差範囲内(30%)で1717型燃料集合体へ適用できることがわかった。支持構造の違いは、ターンアラウンド温度には影響しなかったがクエンチ速度には影響した。1717型の支持構造の場合にはクエンチ速度は低くなり熱伝達率の増加するのが遅れたため、REFLAコードにより評価モデル(EM)条件における被覆管最高温度(PCT)に及ぼす支持構造の効果を評価した。その結果、支持構造の違いはEM条件でのPCTに影響しない事がわかった。
安藤 俊就; 西 宏; 加藤 崇; 吉田 純*; 伊藤 昇*; 島本 進
Advances in Cryogenic Engineering, Vol.35, p.701 - 708, 1990/00
ケーブル・イン・コンジット導体の常電導部の伝播速度を実験的に研究し、伝播速度が時間の0.6乗に比例することを得た。本内容を紹介する。
G.Xu*; 熊丸 博滋; 田坂 完二
JAERI-M 89-178, 35 Pages, 1989/11
原研の単一燃料棒実験装置において、再冠水実験を行った。主なパラメータは、再冠水速度、初期表面温度及び線出力である。実験は全て1MPaで行った。また、全て飽和水を注入した。実験は、0.01~0.18m/sの再冠水速度、677K~903Kの初期表面温度、及び0~2.712kW/mの線出力をカバーしている。実験では、クエンチ速度と再冠水速度の比が0.204より0.744まで変化した。高再冠水速度実験の結果は、蒸気流中にかなりの量のエントレインメント液体が存在していることを示した。クエンチ温度は、633Kより708Kまで変化し、その変化は狭い範囲、約75K以内であった。また、実験結果は、低再冠水速度及び低線出力で得られたデータを除けば、同じLo(クエンチフロントよりの距離)の値に対して、膜沸騰熱伝達係数は狭い範囲で変化することを示した。
大貫 晃; 傍島 真
Journal of Nuclear Science and Technology, 20(3), p.267 - 269, 1983/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.29(Nuclear Science & Technology)PWRで想定されるLOCAの再冠水過程において、炉心からの水および蒸気の流出率が大きいと、蒸気発生器1次側に運ばれる水量が大きくなることが予想され、その結果2次側から熱をもらい蒸発し、大きな圧力損失を生じ、炉心冠水速度を押さえる結果となる。本論文では大型再冠水平板炉心試験の第1次炉心強制注入試験のデータからえられた炉心からの水と蒸気を加えた質量流出率を、系圧力、ECC水量、炉心出力の各パラメータに対して求め、簡単な無次元整理を行ない、実験相関式を導出した。この相関式はFLECHT-SEASETのデータとも一致した。
平野 雅司; 朝日 義郎
Journal of Nuclear Science and Technology, 17(5), p.339 - 350, 1980/00
被引用回数:3 パーセンタイル:41.98(Nuclear Science & Technology)先行冷却効果は、クエンチ現象において、重要な役割を演ずると考えられている。ここでは、先行冷却効果は、主に、有限距離継続する膜沸騰熱伝達によるものと仮定する新しいモデルが示される。そこでは、加熱された管の一次元軸方向熱伝導に対する三領域モデルによって、クエンチ速度,及び温度分布が求められる。このモデルを、すでに行われているいくつかの実験に適用して、先行冷却領域の実効長に対する実験式を導出した。落下膜再漏れ,及び最冠水現象に関して、その実験式は、同型なものとなった。